また来るよ

何を言おうが
何を伝えようが
返事はないけれど、何故か納得だけはできる。

墓前の前では、いつも目を開けたままで
祈ることも、願うこともしない。
ただ、伝えたいことを
ただ、伝える。

そして、1人で納得して去り際に一言
「また来るよ」
そう言って、後にする。

それを繰り返してきた。
それをこれからもやり続けるだろう。

僕自身がやりたいようにやってるだけ。
納得したいが為に。

もうすぐ、1年を迎える。
伝えることは、なくなることはない。

「また来るよ」
これが、唯一の約束で
これが、唯一の繋がる方法だと思ってる。

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母親からの宿題

ゴールデンウィークに差し掛かる手前に宿題をもらった。
「これ読んでみて、良いから」とどこかの書店のマークが入った袋に入れられた1冊の本を母親から手渡された。
この歳になって、親から宿題を言い渡されるとは・・・
と思いながら、その袋の中身を取り出し、題名を確認する。

「コーヒーが冷めないうちに」

社会人になってから小説というモノをほぼ読まなくなってしまった自分にとっては
ちょっと取っつきにくいなあという先入観があったものの
母親が僕に伝えたいメッセージを受け取りたいと思い、ゴールデンウイーク中の
やらなきゃいけないタスクリストの1番上に僕の中で位置づけた。

物語は
現実は一切変えられないが、限られたほんのわずかな時間だけ過去に戻れることができる
というもの。

もし、僕がそのお話の中にいて過去に戻れるとしたらいつにするか?
を読みながら考えていた。本当は2つあるのだけど、ここではは1つ。

オヤジが亡くなって、8か月とちょっとが経った。
まだまだお別れなんてできてないけど、僕はどうしても戻したいポイントがある。
それは、亡くなる前日だ。

亡くなる前日、「もう危ない」と連絡を受け病院に向かった。
「もう危ない」とは何度も聞いていたので、驚きはしないものの良くない知らせに心がざわついた。
その日は、オヤジとの最期かもしれない時間を家族が各々過ごした。

夜になって、今日は大丈夫だろうからと母親以外は解散することになった。
亡くなったのは、翌日早朝の6時21分。でも、本当は違う。
5時台には命の灯が消えかかっていて、もう終わりが間近であることは医療に詳しくない家族が見ても明白だった。
もうちょっとだけ、頑張ってくれと何度も願った。直接「根性みせろや」と声も掛けた程。
都内に住む次男の到着を待っていたからだ。
彼が到着した6時15分頃には、意識はなく心臓は呼吸器でムリヤリ動かされていた。
そして、家族全員でオヤジの最期を看取るカタチとなった。それが6時21分。

亡くなった病室を出て、次男はこう言った
「ちょっと、散歩してくる」
戻ってきた彼の目は真っ赤だった。
今でも後悔しているんじゃないか?って僕は思っていて、あの時の赤く泣きはらした目を僕は忘れることができない。

亡くなる前日に戻って
「ウチか実家に行けば何かあった時、直ぐに対応できるからそうするべき」
と次男に言いたい。小説中のルールでは現実は変わらないとあるのだけど
彼の背負う後悔を僕としては無くしてあげたい。何故ならきっと、他にもオヤジに対する後悔があるはずだから。
心の負担を軽くしてあげたいという、兄としての想い。

正直、あの時みんな疲れていて、誰も頭が回らなかったしこれまでの経緯から「大丈夫だろう」という変な安心感があった。
そして、最期の日を迎えることとなり、次男は後悔を背負うこととなった。
だから、亡くなる前日の解散前に戻って翌日、きちんと送り出すことができたらなと思った。

それが僕の過去に戻りたい、ポイント。
僕自身も後悔しているし、もっと次男は後悔しているだろうから、そこは変えられたらと
叶うことのない願いを、フィクションのお話を読みながら考えた。

——

オヤジが亡くなって、母親は毎週の様に墓に出掛ける。
正確には、オヤジに会いに行っている。
亡くなる当日、最期に母親がオヤジに対して掛けた言葉。
「ありがとう」。

小説の中にも出てくる夫婦の話で旦那さんが奥さんに掛ける言葉も
「ありがとう」だった。

僕はこの言葉が、愛してるよりも重くて、愛情にあふれた言葉だと解釈している。
もしくは、夫婦間の「ありがとう」には愛してるが含まれているようにも思う。
愛してると言うには照れくさいし、言葉としてはちょっと陳腐。
「ありがとう」に含まれる優しさだったり全てを包んでくれる暖かさは、愛してるを遥かに超える言葉の重みがある。

その言葉を最期の最期に伝えた母親。
そんな彼女が戻りたい過去、を僕は分かっていない。

オヤジの墓の前で、いつも泣きながら会話しているコト。
オヤジが亡くなって、母親は哀しい思いと孤独の中で生きているコト。
遺品の整理をする前に、心の整理をしなくちゃいけないコト。
これまでは楽しめていたことも、楽しめなくなっているコト。
ちょっとだけど、母親の気持ちを分かってあげた上で僕は幸せなんだな、と改めて思う。

そんな両親の下に育ててもらって「ありがとう」と心の底から思うからだ。

——

ゴールデンウイークのタスクリストをこれで1つ消せることとなった。
僕としては珍しく、期限前に提出することになる。
誰に?と問われると分からないけど、自分に対してだと思う。

過去に戻っても現実は変えられない。
だからこそ、未来には希望を持ちたいと僕は思う。
いつか来る未来を、心待ちにしていたい、笑顔で。

そして、僕はゴールデンウイークのタスクリストを1つ追加することになる。
「墓に行って、オヤジと話すこと」と。

過去形は現在形

大声を出しては、もう泣けないのかもしれない。
心の中で、そっと泣き続けるのかもしれない。

哀しみは過ぎ去って
身体の真ん中にシコリが出来上がって
ずっと、大事にするようになって。

今日も生きていることに感謝しつつ
今日も成長している小さな命に感動しつつ
今日もどこかにいるような気がする亡くなった命に心を締め付けられ

何気なく、今日も過ぎていく。

後悔しない、なんて嘘で
本当は大声を出して泣きたい自分を隠しているだけ。

コスト意識

コスト意識は非常に大事だ。(と思っている)

5時台に起きるという生活を始めて
6時半にはオフィスにいるようにしている。
時間の使い方を変えることで、何かが変わることを期待して・・・。

オフィスに付くと、まずパソコンを立ち上げる。
メールを見ながら、朝一の音楽をかける。
そして、珈琲を淹れてタバコを吸いに行く。

オフィスの電気は極力付けないようにしている。
自分1人いるのに、電気など勿体無いと思うし何となく申し訳ない気持ちも湧いてくる。
これは、オフィスのトイレも同様で自分が用を足して出ていく時に
誰も居ない場合は、電気を消すようにしている。

誰も使っていないのだから、消すのは当たり前。
自分1人しかいないのだから、付けなくても良いだろう。
そんな考えで、オフィスにおける省力化を勝手に実行している。

そして、8時半を過ぎると他の社員がやってきて
その瞬間に、全ての電気を付ける。そのとき
「なんてコスト意識のないヤツなんだろうか」と思う。
でも、言ったりはしない。それぞれの考えがあるからだ。
強要しても仕方ないし、何かしらの理由があるのかしれない。

だから、大げさに眩しいという表情や仕草をしてみる。
なんの効果もない。なんの意味もない。

自分の家であったらどうなのだろうか?
勿体無いとは思わないのだろうか。それとも明るい方が良いのだろうか。
それは分からないけど、コスト意識は非常に大事だと思う。

できるだけ食費を下げたいとか、固定費を下げたい。
そして、貯金やレジャーに使いたいと家計をやりくりするにあたっては考えるのに
何故、オフィスではできないのか?と。
微々たる金額かもしれないし、電気が付いてないと生産性が落ちるかもしれない。

でも考えてもいいと思う、少なくとも僕は眩しい。

2017年

2016年、おつかれさま
と、タバコを1本。

2017年、よろしく
と、タバコをもう1本。

何も言わずに、夜空の一点を見つめる。

そうやってはじまった2017年。
さて、どうやって生きようか。

冷静と情熱を持ち合わせ、着実に進んで行こう。
そう思い、火を消し、右足を前方に。

2016年ベスト・ソング:さらばシベリア鉄道 by 大瀧詠一

激動の2016年が幕を下ろす。
絶対に忘れられない1年となった。
全てが起こり、全てが終息した。
何も無い365日があっていいし、全部起こる365日があっても良いと思う。

同時に色んな感情があらわになった。
嬉しいも悲しいも切ないも、最大も最小も、最高も最悪も全部。

忘れられない2016年のベスト・ソング。
僕が一生歌い続けるであろう曲で、オヤジが運転する車の後部座席で覚えた曲だ。

大瀧詠一の「さらばシベリア鉄道」

この曲は、生前オヤジが愛した曲だ。
そして、葬式の最後に流してもらった曲でもある。
葬式が佳境に向かうにつれ、込み上がる感情を抑えきれなくなった。
そこで掛かっていた曲がこれだった。

感謝でいっぱいだった。沢山の方が最後のお別れを言いに来てくれて。
参列頂いた方に対する、感謝しか僕の中にはなかった。
淋しさや切なさよりも、感謝が大きかった。オヤジが愛されていたことを理解できてよかった。

全部まとめて起こった2016年。忘れないだろう。
8月の旅人になってしまったオヤジのことも、それ以外も全部ひっくるめて。

この曲が温かく感じる12月の年末。

2016年ベスト・アルバム:Sphere by WONK

今年は多くの楽曲を聴いた。
音楽を聞く環境が整ったとも言える。
Youtubeはもちろんのこと、Spotifyやサブスクリプション型のサービス。
くわえて、アーティスト発掘にはSoundCloudとか
音楽を聴くには、本当にCDが必要ない時代になった。

ベスト・アルバムの選出理由は、「Cool」だということ。
今年は沢山聴いた分、ハズレも多かった。僕の耳にはフィットしなかった。
そんな中で、「これはCoolだ」と思ったアルバムを選んだ。
そして、毎週金曜日の深夜に酒も呑まずジムで汗を流しながら聴いている。

ハズレが多かった理由は、選曲する根拠が大きく関係している。
聴く・聴かないはほぼ、ジャケットのデザインで決める。
そして、イントロで合わないと判断したら次のジャケットを探す旅に出掛ける。
これを繰り返しながら、プレイリストを作成する地道な作業を続けることになる。

そんな中で出会った1枚がWONKというアーティストのSphere
たった一言で済むのだけど、格好良い。つまり「Cool」。

WONK

JAZZをベースにしているだけあって、楽曲はオシャレだしどこで聴いても似合う
というのが、僕の印象。とりあえず、聴いて見て欲しいなと。

WONK – "1914" (Live@Red Bull Studios Tokyo) from WONK on Vimeo.

動画の曲はアルバムの8曲目に入ってて、聴いたとき「ヤベーっ」って思ったことを覚えていて
そういう時、鳥肌が立って興奮する。これは格好良いぞぉ!って。

何を言っても人の好みだし、押し付けることはできないけど
聴かず嫌いせず、色んなジャンルや音楽に触れることで幅が広がって
素敵な音楽に囲まれる生活ができるかなと。

ということで、僕が選ぶ2016年のベストアルバムはWONKの「Sphere」です。